アワビという名前は、「貝殻と合わない身」に由来しています。
貝殻と合わない身とは、一体何を意味しているのか?ご存知のようにアワビは、巻貝の仲間であるにも関わらず、その貝殻の形状は巻き込んでいません。二枚貝の片方が無く、身が貝殻からはみ出ているようにも見えます。
生きたアワビを複数仕入れると、その身を他のアワビの貝殻の上にピタッとくっ付けてなかなか離れません(笑)少し力を入れてお互いを放すと、くっ付いていた身が躍り出し、貝殻からはみ出ているのがよく分かります。
浅い水深の岩礁に棲んでいるアワビ。
比較的簡単に獲れることから、密猟の対象にもなっています。海の宝物は皆で力を合わせて守っていきたいものですね。アワビは耳の形にも似ていることから、英語に翻訳すれば Ear Shell となります。巻貝のように耳を当てれば海の世界が広がるというわけには参りませんが、形状そのものが人間の耳を連想させます。
「合わない身」の最後の「身」のイの音が、アワビの「ビ」のイ音につながっているのでしょうか。アワビの語源は、貝殻と合わない身に由来しています。