栗のことわざには、何事も成就するまでには相応の年月が必要であることを意味する桃栗三年柿八年や、敢えて困難なことに立ち向かうことを意味する火中の栗を拾うなどがあります。
栗は縄文時代の遺跡からも出土しています。
縄文時代には既に主食として栗が食べられていたものと思われます。長い歴史に渡って日本人の食を支えてきた栗という食材。ブナ科クリ属の木である栗には、糖質、食物繊維、ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれています。
蛤の語源は、その形状から浜の栗、つまり浜栗(はまぐり)に由来すると言われます。陸と海の似ても似つかぬ食材同士が「栗」という言葉で結び付きます。
料理上手の主婦はよく栗の渋皮煮を作りますが、渋皮にはタンニンが含まれていて強い抗酸化作用があります。がん予防や老化防止の効果が期待でき、健康食材としても注目されています。
栗の木は堅くて腐りにくいことでも知られます。
建造物や家具などに栗の木がよく利用されているのも頷けますよね。
栗の味は出回りの後半にピークを迎えます。10月の茨城産の栗がおすすめです。山口県の特産品として知られる岸根栗(がんねぐり)なども通の間では高い人気を誇ります。