番(つがい)とは「番ふ」の連用形名詞で、一対になったものを言い表します。
「番(つが)ふ」は古語にも見られ、元来は「継ぎ合ふ」を意味しています。
時計の秒針にデザインされた比翼の鳥。
番(つがい)の鳥は、仲睦まじい夫婦の象徴とされています。お互いの片方の翼が連なり、一体となって大空を羽ばたく比翼の鳥はおしどり夫婦そのものです。
弓の弦に矢を当てることも、「番ふ」と表現されます。弦と矢が継ぎ合っている状態を言い表しています。また、固く約束することも「番ふ」と言うことがあります。
切っても切れない番(つがい)。
時間などが遅れて、相談した手順が狂ったりすることを「つがいが抜ける」と表現することがあります。立体的な空間のつながりではなく、この場合は時間のつながりに言及しています。