「祈る」という言葉の語源はどこにあるのでしょうか?
祈るの「い」は接頭語で、「のる」は古語の「宣る(のる)」を意味しています。
口に出して、言葉の形で神に幸いを願うことを「宣る」と言います。
心の中で請い願うことではなく、それを口に出して願うことを意味します。
音に出すことが、祈るという行為につながっていたのですね。
祈るの語源には別の説もあって、「斎み(いみ)+宣る(のる)」の転訛した形ではないかとする考え方もあります。
斎みとは、災厄を防ぎ健康を守るため、魂が外に出ないように身を清め、慎むことを意味します。忌日の「忌み」に通じる言葉ですね。
祈るの語源をかみしめながら、神様の前で手を合わせてみましょう。