蜻蛉洲(あきづしま)とは大和、または日本の別称です。
蜻蛉洲の漢字表記には蜻蛉島、秋津洲、秋津島などもあります。あきづしまの由来をご案内致します。
奈良の吉野にある蜻蛉(せいれい)の滝。
神武紀31年条に、神武天皇が大和を国見されたとき、その地方の形を「あきづの臀呫(となめ)の如くにあるかな」と言われたという地名起源説話が残されています。
臀呫(となめ)とは、トンボの雌雄が互いに尾をくわえ合って輪の形になって飛ぶことを意味する古語名詞です。
四方を山々に囲まれた大和の地形を、トンボが連なり合って飛ぶ姿に例えています。
大和国中(やまとくんなか)の奈良盆地に立って、東西南北をぐる~っと見回してみると、なるほど合点のいく表現だなと思われます。
「そらみつやまとの国を阿岐豆志麻(あきづしま)とふ」(記謡97)