ローコストキャリアとレガシーキャリアはカニバリゼーションしない。
躍進を続ける格安航空会社のLCC(Low Cost Carrier)。関西に拠点を置くピーチアビエーションの業績が好調のようですが、従来型の航空会社であるレガシーキャリアの旅客を奪うまでには至っていないようです。
関西空港で離発着するジェットスターとANA。
LCCは新規顧客開拓を通じて、航空市場全体の規模を拡大することに貢献しています。既存の客を奪い合うというよりは、新たな市場の開拓に成功しているのです。
カニバリゼーションという言葉はマーケティング用語として使われます。自社の複数の商品やサービス、ブランドなどが互いに競合してシェアを侵食し合う現象のことを言います。
元来、英語の cannibalize(カニバライズ)の意味は以下のようになります。
- 人肉を食べる、共食いする
- (廃品部品を利用して他の機械を)修理する、組み立てる
- (他の機械の修理のために部品を)取り外す
廃品を利用した修理、それがカニバリゼーションということになります。
なんだかエコと言うか、前向きなニュアンスの感じられる言葉ではないでしょうか。それがいつの間にか、シェアの奪い合いを意味するカニバリゼーションに変わっていったようです。