鮎のことわざに、「鮎の太りと麻の太りと連れている」というのがあります。
アユの漢字表記には鮎(あゆ)の他にも、香魚(あゆ)、年魚(あゆ)があります。
藻を食べることによって、胡瓜のようなさわやかな香りのする鮎。香りの良い魚ということで「香魚」の漢字が当てられます。
また、一年という短い生涯を全うする鮎にちなんで「年魚」とも書きます。
「鮎の太りと麻の太りと連れている」というのは、鮎と麻は目に見えて大きくなる、という意味合いの石川県地方のことわざです。
鮎はアユ科の一年魚。麻はクワ科の一年草です。
一年という短い期間で使命を達成するため、ボヤボヤしてはおられない。春に生じて秋には子孫を残し、あっという間に短い一生を終える鮎にちなんだ諺です。